占いは当たるものか当てるものか
私は占いというものをほとんど信じていない。占いにお金をかけるのは本当にもったいないと思っている。しかし、うまく行っていないときほど頼りたくなるものだ。三十代になりたての頃、これから先の人生に迷い、不安定な日々を送っていた。その時、同じように思い悩む友人から、良く当たる占い師がいるから行ってみないかと誘われて試しに行ってみた。そこではまず自分の名前を書かされ、字画などから性質を見て、さらに手相を見て色々と言われた。
私は大金持ちになることはないが、困った時にはどこからともなくお金が入ってくるので生涯お金に困ることはないそうだ。そして自分で商売をやるといいと。当時私は自営業だったので、それを聞いただけでもかなり安心した。さらに結婚についても聞いてみたら、35、いや37才で結婚するだろうと。それまでは誰と付き合おうと、相手が悪いのでもなく、私が悪いのでもなく、どうしてもうまくいかず分かれてしまうと言われた。私は自分が誰かと付き合うという事自体が信じられなかったので、37歳までに誰かと付き合うのか念を押して尋ねた。すると占い師はいらだって、だから付き合ってもうまくいかないんだよ、と吐き捨てるように言われた。時間にして10分もかからなかったろう。金額は四千五百円。後から友人に聞くと、私とほぼ同じことを言われたそうだ。
しかし、私はとても気が楽になった。状況は何一つ変わっていないのに、だ。そしてその占い師の言葉を信じ込んでいたために、36歳で知り合った今の夫と結婚した。これは当たったのだろうか。それとも私が当てたのだろうか。